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オランダ事情講演会を開催しました

公開日:2025年10月15日 最終更新日:2025年10月15日

 残暑厳しい9月14日日 午後、佐倉市立美術館4 階ホールにて当協会主催オランダ事情講演会を開催しました。会場には会員とご家族、一般のご参加合わせて計72名の皆様にお集まりいただき、当市西田市長さん、望月副議長さんにもご出席いただきました。
 当協会は今年で設立38年を迎えますが、オランダ事情講演会も当初より継続し、日蘭交流の歴史、オランダの社会、経済、福祉、生活、芸術などについて学んできました。オランダは環境問題について世界で最も敏感な国であると言われますが、当協会では以前にも「オランダの環境問題」というテーマで講演会を開催したこともありました。
 今回は講師として国立大学法人政策研究大学院大学名誉教授 廣木謙三先生をお迎えし、「日本とオランダ水のつながり~日蘭水の災害から文化・歴史・外交まで」の演題でご解説頂きました。本年は、オランダ船デ・リー フデ号が 1600 年に現大分県臼杵の海岸に漂着して始まった日本とオランダの交流が425年を迎える記念すべき年にあたります。また、国内外で頻発する水の災害について人々の関心が益々高まる中、世界の水と災害、日本とオランダの水をめぐる関わりに精通されておられる廣木先生によるご講演は大変タイムリーな学びの場となりました。
 ご講演では、沢山の貴重な画像を駆使しながら詳しい資料に添って分かり易くご解説頂き、 2 時間はあっという間に過ぎてしまいました。世界と日本の災害の現状、都市化や貧困と災害、先人たちの取り組み、世界の水と 衛生の未来について等々、様々な角度からご教示いただき、水と災害の問題を理解するうえで参考になる数多くのヒントをいただきました。オランダと日本は地理的・歴史的な背景も異なる中、水をめぐる研究の分野で深い繋がりがあり、世界の水問題の解決のため未来志向の協力を継続して いるというお話を伺い、日蘭交流の更なる発展に思いを馳せることができました。また、明治政府のお雇いオランダ人技師たちが各地で活躍した、という
お話しからは、当協会オランダゆかりの地巡りで訪ねた岡 山市の 児島湾、流山市の利根運河を見学した折の感動が蘇り ました。当協会では、来る 11 月 7日にゆかりの地巡り浦安見学会(会員対象)を計画しており、オランダ人技師のもう一つの足跡を訪ねる予定です。
 会場では参加者皆様にアンケートへのご協力を頂き、「国際的な視野から水と災害を学ぶ貴重な機会だった」、「明治期オランダ人技師が治水に貢献し今も尊敬されている」、「世界でも日本は水に恵まれている、大切にしたい」、「印旛の水 や洪水の学びに参考になった」等々、多くの感想が寄せられました。
 当協会では、多くの分野において世界をリードしている「小さな大国オランダ」に関心を寄せ、今後も様 々な学びを継続したいと計画しています。新たなご入会、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしています。最後になりましたが、今講演会の開催にあたり多大なご協力を賜りました廣木先生はじめ関係の皆様に心よりお礼申しあげます 。
                                 【会長 山岡みち代】

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